酒税法1(とにかく忙しい本試験の2時間)
こんにちは。草野です。
あまり触れられていない、酒税法の本試験が、「どんな2時間なのか」、書きます。
合格方法については、酒税法3(成功の土台)として、別の機会に書きます。
知っている方が税理士試験を受験するとなると、
なんとなく試験日が気になってしまいます。
昨日(2021年8月17日)は、税理士試験の初日でした。
話を戻し、
以下で触れる内容は、私の受験記録、2018年の酒税法試験です。
いわゆる清酒・リキュール事件などとされた年です。
・税理士試験の中で酒税法は、範囲が狭い科目とされています。
・合格率は、他の科目と同じ10~12%です。
・試験時間は、他と同じ2時間です。
・答案用紙(提出用)は、B4用紙14枚だった記憶(私が合格した回)です。
2時間で14枚ですよ!解答が分かっていたとしても、正直、書き写すだけでも、普通のスピードであれば2時間はかかります(少なくとも学習初期の私であれば・・)。
・配点は、理論30点(B4用紙4枚)、計算70点(B4用紙10枚)分でした。
1.どんな2時間なのか。
計算と理論に分けて書きます。なお、実際の試験では計算の時間とか、理論の時間とか区切りはありません。
(1)まず全体像の把握(2分ぐらい)。
はじめてください、試験官が目に入ると緊張が増すので、下を向きながら合図の声を待つ。
とりあえず「理論問題」だけ軽く見る。ほとんど頭に入らないが、予想通り、学校であまり対策していなかった問題(なんとなく想定していましたが)を発見し、震える手で忘れる前に問題文に書き込む。まさか出るとは・・。
(2)計算編(88分)(配点の多い計算問題から解く)。
①答案用紙
問題文を見ず、ひたすら答案用紙10枚に目を通す。最終値100円未満切捨てなど、下2桁00と決まっている箇所など、お決まりの数値は忘れないよう、焦らず入れていく。これが最初のセオリー。かつ、かなり重要。
②確保
まだ問題文を見ない。答案用紙の所定箇所に、定型句(移出数量の規模観)を示さないといけない。白紙の用紙に罫線を引き、所定箇所を確保する。その時がきたら、なんてダメ。
「その時」ってすると、別のことを考えてるので、確保し忘れて、書き直しや訂正でグチャグチャに。何度、答練でそんな羽目にあったか。
③確認
まだ問題文を見ない。答案用紙の1列目と2列目が、学校の答案用紙と逆の場合もあるので、絶対に間違えないよう慎重に確認(ここを間違えたら合格できない)。
④やっと問題文を見る。あまり頭に入ってこない。
⑤前提文
とにかく見直し時間なんて「ない」から、飛ばしたら最後。抜けがないように頭から解いていく。解答する月や前提文はきちんと確認。
⑥まず、お酒の種類を判定。
⑦見ながら書きながら決める。
文章見ながら、書きながら、次の文章見ながら、書いて、判定。決めていく。あとで、やっぱり、なんて通用しない。なぜって、時間がないので訂正できない。後の祭り。
⑧C(3番目のお酒)は、なんか、テキスト通り解くと、確実リキュールだし、他の受験生もリキュールにしてくると思う。
テキストに載ってないし、過去問や模擬でも、この部分で判断分かれる問題なかった~。
※学校批判ではなく対策できない範囲。その手の問題は必ず出ると思っていたので、学校や先生にはホントに感謝しかない。と思いつつ。はい。運命の分かれ道って感じで解く。
⑨でも、なんか今回に限っては、清酒っぽい。
⑩ん~。どっちもあり得そう~。
副原料の重量がギリギリ清酒の範囲内になってるし~。でも、この計算しないと清酒であることに気が付かない。そこまで計算させといて、計算しない人と一緒の答えはないはず。
清酒でGo!。
※副原料が単式蒸留焼酎というのもキーではあった。
⑪やばい。
予定時間超えてる。でもなんか最後のお酒、判断多いよ。あと10文字書きたい。一瞬悩みながらの、多少斜めになりながらの記入。ん~。しょうがない。書き直し時間はない。次だ。
⑫とはいえ。10秒間の一服( 以下2つは10秒ぐらいで考えたこと )。
⑬試験委員を考える。その1
A(最初)とB(次)の酒が似てるけど、あえてAをビール、Bを発泡酒にしているのか。
最初、発泡酒と思わせぶりの新定義ビールからの、ひっかかりやすい発泡酒にしているのが綺麗だ。さすが東大出身の試験委員の先生(と伺っていました)、バランスが良い。これでOK。
⑭試験委員を考える。その2
ムム。。出た。C(3番目)とE(5番目)を同じ清酒にしてきたか。
さすがこの先生。1つ飛ばしで合算か。
連続にしないで、抜けやすく、難し目になるよう考え抜かれている。すばらしい問題だ。
もっといえば、AとB、合算させそうでさせず、CとEで合算。
実に綺麗だ。そういう意味でもCは清酒と、確信をもつ。
これも間違えない(妄想でもそう思わないと先に進めない)。
⑮判定おわり。キリっ!(同時並行でするものもあるのですが割愛)。
⑯次は、数量や税額計算。
⑰必ず、CとEの合算は、他でも畳みかけてくるはずだ。とはいえ、AとB。
⑱ん。CとEに差し掛かる。Dが抜けないよう、軽くメモ。
⑲CとEに戻る。
⑳うわ~。やっぱすごい。畳みかけてる~。
㉑まさか。
理論の出題予想が、まさかの計算で~。改正論点、輸出酒類販売場(免税項目)、出題されてる~。
㉒落ち着け。
CとEまだまだ来るぞ~。来た~。まだある~。
㉓お祭りだ~。
難しい判定からの、合算からの、新論点からの、減税の特例来た~。CとEはお祭りだ~。
㉔この試験委員の先生であれば、この綺麗さはうなずける。良しとして次。
㉕なんだか。
1ケースって表現はじめてだな。前提の文章読まねば。12本だよね。うわ~。この忙しい中、他にも「〇ケース」ってたくさん書いてある~。
間違えそう~。落ち着け。電卓は一回しか打つチャンスないぞ(1回あたりの電卓計算及び数値目視で5秒ぐらい。この数秒削られる感がハンパない)。
㉖いつも通りの戻入控除などなど、慎重に・・。
㉗なんか今回戻入多いな~。
㉘再移出控除と原料使用控除、タイトル間違ったら終わりだよ。慎重に慎重に(汗。)。
㉙さらに昨年発泡酒、今年(の定義だと)ビールで、それが戻ってきたとかないよね~。
㉚慎重に前年度の資料にも目を通す(もっと前の段階でも見てるけど)。
㉛縦計を2つ。税額と控除税額。慎重に。一回だけだよ電卓は。
㉜最後の納税額、まさかの税額から控除税額のプラスマイナス間違えないようにね。
㉝最終値、ほとんど合ってる可能性なくても、諦めるな。
慎重に。合っていると強い気持ちで電卓を叩け。
(3)理論編(30分)。
①超えてる。
セオリー時間を超過しているのは百も承知。
②はぁ~。心の中で深呼吸。
③誰が合格するか、まだまだ決まってないぞ~。
④これからだ!
⑤気が・・。
白紙4枚の理論答案用紙を見る。少し気が遠のきそうになる。
⑥あと30分でB4を4枚・・。
⑦今から問題解読して、暗記したのを思いだして・・。考えながら、そして、書く。
⑧4枚・・。
⑨不可能・・って思ったら終わりだ!
⑩問題文を読む。
残り時間にしては問題文長いな~。頭に入ってこない~。
⑪ダメだ。
⑫考えるな。感じろ!
⑬全体把握をやめ、1から3に対し、とにかく1から書け。
⑭1について。ん。なんだ。思いだせない。
⑮そうか!
これだけ覚えきたのに、すぐ出てこない。
ということは、浅目の理論を思いだそうとすればよいのか。
⑯後にも先にも。
こんな思いだし方で、思いだすことはないかもしれない。
これだ。なるほど、自分の中の検索エンジンがひっかかりうっすら記憶が蘇る。
⑰あれっ。
以外と1については、少な目の記載で終わりか。
まあ、考えるな。感じろ。次に行け。
⑱2について。
ん~。なんか1に近く、メインから少し外れてる問題だな~。
⑲勘を。
2は、1でなんとなく勘を取り戻したので、絞りだしが少しスムーズ。これまた以外と書くボリューム少な目だな。
次だ!
⑳3について。
ん!これが今回でいえばメインか。
いや~。最後まで考え込まれた問題だな。
合格率10%前後、落とすための試験。
受験心理をとことんまで読まれてるな。この問題。
ここで焦ってドボンか。頭真っ白か。時間切れ(ここから解けば良かったパターン)か。
㉑焦るな!
3は文章量多めになるぞ。あと15分弱。焦るな。
ここは念入りに文章構成を考えないとダメだ。
順序もきちんと考えろ。
㉒肉付け
3については開始直後のメモも使用して肉付け。
㉓これでよいか。なんとか形にはなった。
㉔しかし、まだ答案用紙2枚が。
㉕あと3分ぐらいある。
㉖よし。
今回の出題がややサブ的なので、メインの納税義務にも触れよう。
㉗問われてはいないが。
その他として、メインの納税義務を書くことで、全体像を把握して、問に答えているアピールになるだろう。
㉘あと30秒ぐらい。
まだ30秒ある(以外と30秒は長い)。
㉙あと何か書けることはあるか。
㉚あっ。限定!
酒母等、「等」ではなく、酒母等に含まれる「もろみ」に限定したほうがよいのでは!
複数書いた箇所を全て二重線で消して、もろみに限定していることが分かるよう、表現訂正。
㉛止めてください。終了。
感想や恐怖との闘いは、酒税法2(その後)に書きます。
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