きちんとダラダラ学ぶ会計22(重要:本気で会計学習をする前に)
こんにちは。草野です。
第20回(2つ前)の続きです。
まず、会計とは、
・「お金の単位」を使って(言葉だけでなく)、
・会社の成績表や健康診断書を「作成」し、
・それを(いろいろな人に)(いろいろな目的で)「報告」すること
です。
会計学習の基礎は、
取引を記録するための「帳簿記録」のルールを身に付けることです。
帳簿記録を略して「簿記」といいます。
会計学習の基礎は、簿記学習です。
ここから、
具体的には、複式簿記という言葉にやられないように、やさしく解説します。
まず、家計簿をイメージします。
家計簿の中心は、「現金」が、いくら増えた、いくら減ったという「結果」を記録することです。
家計簿の補助的な役割は、増減の原因をメモして残すことです。
このように、結果(だけ)中心の記録を「単式簿記」といいます。
これに対して、簿記学習では、「複式簿記」という方法を学びます。
単式簿記 と 複式簿記 を 比較してみます。
例えば、
古書店が「中古専門書を販売して10万円の現金を受け取った」
取引があったとします。
単式簿記(家計簿)では、
結果である現金10万円の増加
だけを公式記録として残します。
なぜ増えたのか、原因は「補助的な扱い」です。
原因である「専門書の販売、というメモはしてもしなくても」よいのです。
複式簿記(簿記学習)では、
結果 現金10万円の増加
と
原因 売上10万円の増加
どちらも、公式記録として残します。
記録方法の違いは、以下の効能にも影響します。
単式簿記は、結果である現金「だけが」整理される
のに対して、
複式簿記は、結果「だけでなく」、さまざまな原因まで整理(集積)できる
仕組みになっています。
これまで説明してきた
会社の
成績表(お金が増減した原因(理由))
と
健康診断書(お金などの現在の状態)
は、
複式簿記でないと作成できません。
例えば、成績表は、お金が増減した原因(理由)を整理して、作成するからです。
(おまけ:原因(理由)まで公式記録として残すメリット)
例えば、
現金増加の理由が、
売上を原因としたものであれば良質な企業である可能性が高いという見方ができるが、
現金増加の理由が、
借入金を原因としたものであれば危険な企業であるという見方ができる。
このように、原因まで公式記録することによって、
企業の戦闘力の中身がより正確に把握できるようになる。
PS
現金の増減だけを単品で記録するので単式簿記という
のに対して、
その原因(理由)まで多角的に公式記録とするので、複式簿記という。
また、
実務では、これらの記録(記帳)を会計ソフトで行う。
当然に、会計ソフトもそれぞれの記帳が複式簿記を前提として整理される仕組みになっている。
0コメント