考え抜かれた先駆者の創造にはなかなか勝てない(GK加藤好男さん名著と・・・)
みなさんこんにちは。
東京都杉並区下井草、気軽な税理士、草野岳(くさのがく)です。
元サッカー日本代表ゴールキーパーに
加藤好男さんがいます。
お会いしたのは1回
正確には「お会いではなく」、すれ違っただけです。
「サッカーゴールキーパーの技術」
という本を
今から30年前(1992年)に執筆されています。
本格的という言葉では
とても足りない名著です。
ゴールキーパーの本としては
間違えなく日本で最初の
本物の専門書
といえるのではないでしょうか。
この本に出会った時期
なんとしても、うまくなりたい、いろいろなものから吸収したい
と思っていました。
その期待を大きく超える内容
衝撃的な内容でした。
例えば
小指の使い方
そのぐらい細かく書いてある「だけでなく」
データ収集の多さ、データ結果の使い方も抜きにでていました
データが珍しかった、新鮮だった「ということではなく」、
そう、そこが知りたい(どの時間帯に得点されやすいか)
ということが、まず書いてあって
その根拠として
データが示されているので
客観的に傾向が把握できました。
試合中の意識も変わりました。
試合開始10分間のゴール率
など危険な時間帯のデータ化
これら
だけでも満足以上の感動
実際に、この本のおかげで相当に上達したと思います。
ただ、それだけでもない(笑。しかない)。
サブ(補欠)に回っているときの
気持ちの持ち方
海外におけるゴールキーパーの見られ方
今でこそ川口選手や楢崎選手のおかげでメジャーになりましたが、
日本の感覚では知り得なかった海外事情(良い意味で)
どういう風に気持ちをもっていくか(いったか)
スキルとして、ではなく
加藤好男さんのゴールキーパー歴
として語られていて、データとはまた違う説得力もある。
本当に客観的で、細かく、かつ、熱く、気持ちにも訴えかける内容
熱く、という部分は、
選手の気持ちを知り抜いているうえで
単なる応援メッセージでなく、感情論でもなく
冷静にすべきことを書いてくれている
と言ったほうが正確です。
これほどの名著はなかなか生まれないと思っています。
経験だけでは書けない内容(データ化、細かい姿勢などの写真など含め)
だからです。
経理・会計・税務の実務に関し
財務分析という言葉があります。
データを使った企業の分析です。
こう計算すると、この分析結果になる
そこに目が行きがちです。
もちろん、計算プロセスに着目することは
ある分析結果を良く見せるための
近道です。
無駄なく一定以上の財務結果を得るための。
ただ、加藤好男さんが用いたデータは
今では一般化しているとはいえ
当時でいえば
ゴールキーパーの人たちに(チームでも共有し)
危険な時間を客観的に説明する
目的のためにあります。
意味なくデータを見せた
のではなく
・この目的のために
・このデータが必要だ(ココが真のオリジナリティ)
・データをとった
・データを分析した
・開示した
と思っています。
前者と後者では
重みが全く違います。
重みとは、実用性があるか、ないか
です。
財務分析自体は税理士でなくとも
行うことができますが、
後者の使い方を追求する税理士としての
ルーツはこの本にあるかもしれません。
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