会計業界に対する危機感 と 良いイメージとしての近い将来

こんにちは。草野です。


表題に対する、私的な解決方法は、「したいこと」に長々と(笑)書いたとおりです。


ところで、この2年間のうち、表題に関する事で衝撃を受けたことといえば、


椛田龍三(かばたりゅうぞう)教授の次の話です。


・教授

「会計を形成する階層には、理論・制度・実務がある」


私の心の声「なんとなくこの点は、分かる」


・教授

「このうち、制度(会計基準等)は、実務をよくよく観察して湧き出た点を汲み取って結ぶプロセスを経て設定されることがある」

※完璧に覚えているわけではないので、この表現や、この話の椛田教授の意図は別にあるのかもしれません。


私の心の声「そうなのか」


・・・


この時、それ以上のことは感じませんでした。


持っていなかった観点でしたので、ありがたい話でしたが。


その後、会計実務を行うなかで、この話が私の中で大きくなっていきました。


「したいこと」をまた持ち出して恐縮ですが、そこにも書いたとおり、

従来は、簿記・会計知識が大いに実務に役立っていました。


今は、その知識がなくとも会計処理できるようになりました。


完全にゼロでもできるとは言い切れないまでも、ゼロでできる範囲が以前に比べ飛躍的に広がったと思っています。


会計担当者は、知識を使うことより、知識を使わない事務作業が増えたと感じています。

事務作業は大切です。しかし、会計業界にとって、知識の活用に比べ、事務作業が増加することは、魅力の減退にしかならないと思っています。


魅力を守るという視点は、会計業界を守るというやや狭い視野です。


もう少し広い視野で、私は、以下のように考えています


まず、椛田教授の話は、実務と制度の話です(上記の話の部分だけでいえば)。

私が書いている内容とは、違います。

しかし、なんとなく繋がったのです。

どう繋がったのか。


実務のプロセスは、

取引、エビデンス、処理、管理です。


ギュっと集約すると、

取引、管理だと考えています。


これを椛田教授の話に見立てると、

取引(実務)、管理(制度)ということに、私の中ではなります。


ここから先を、細かく書き出すと相当な長文になるのでやめますが、



要するに、制度が実務を吸収しきれていない、と考えています。


AIや通信技術の発達で取引が多様化するとともに、利用者の利便性は、向上し続けています。


会計担当者の視点からは、

取引(実務)は、新しいものが次々と登場している。

管理(制度)は、法律やコストの問題があり、便利になるどころか、不便になっている。


不便になっているというか、


適切には、新しい取引に、管理手法が追い付いていないという感じです。


これが解消されれば、


会計業界の魅力が守られる、という狭い視野にとどまらず、

・もっと素早く、会計情報をその利用者に届けることができる。

・もっと簡単に、税金計算ができる。

・もっと適切に、会計データを経営に活かせる(※)。

※管理の効率化が進めば、さらに細かい点を、簡単に会計データ化できる。


これは、個人、会社、個人間、社内においても、ビジネスを円滑に進めるために役立つでしょうし、国の維持(徴税)という観点からも有効だと思います。


そういう意味では、社会的にもこれらの解消は、意義があると考えています。


ちなみに、「したいこと」で書いた



VRゴーグル「すら使わない」会計業界とは、次のようなイメージです。


・店舗で買い物する。自宅に購入物が届く。いずれも無人化されている。


・利用者は、服やカバンや時計を、その商品等にかざすだけで、エビデンスを含め、ネット上に送信される(読み取り機能が内蔵されている)。


・ネット上に送信されたそのデータは、既に会計データにカスタマイズされているか、「牛乳100円」「おにぎり120円」「購入日・購入場所」が閲覧できる状態で保存されている。


・税理士さんや所員さんは、スカウター(ドランゴンボール)のような小ぶりのアクセサリーを付けていて、歩きながらでも、スカウターボタンを押すと、目の前に会計データが広がっている(つまり事務所はいらない。歩きながら、お風呂でも、どこでもOK)。


・税理士さんは、目の前に表示されている(空間に表示されている)その会計データを指でタップしたり、音声で組み替えたりしながら、承認又は一時承認ボタンを押す。

※はたから見ると、パントマイムをしているかのように見えるかもしれません。


・承認又は一時承認ボタンを押すと、その税理士さん(権限者)がロックを解除するまで操作できないため、クラウド上ではその会計データは閲覧しかできない状態になる(誤操作が防止される)。


・利用者は、すぐに自分の会計データがどうなっているのか確認できる。


・税理士さん等は、どこにいても会計処理やチェックが可能となる。


なお、法律改正の話になるため、大げさな話になってしまいますが、


現在、国が承認したタイムスタンプだけがエビデンスを公式的なものとする制度となっています。


今後、税理士さんが特定スタンプを押せば(印鑑証明みたいに、法務局にデジタル印鑑を登録しておく)、エビデンスを公式的なものとして認める制度に改めれば(その分、税理士の責任は重くなるが)、


タイムスタンプを扱う業者さんを介する必要もなくなるため、


導入労力、手続きの時間、コスト面でも効率化される。また、このほうが普及率も高まると思われる。


恐らく10年前このようなことを書いたとすれば、「おかしい人(かなり)」という扱いだったと思いますが、


今であれば、違和感なく、あり得るかも、という範囲だと思います(自分でいうのもなんですが)。

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